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中国は「同盟国」ではなく「資産」 イラン危機で浮かび上がる北京のしたたかな本音と習近平の誤算

アメリカ・イスラエルにおけるイランへの攻撃に対する習近平の不満顔

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ハメネイ師の死亡が報じられた瞬間、わたしは中国がどう動くのかが気になった。

米国とイスラエルによるイラン攻撃が2月28日に始まってから、世界各国が次々と声明を出した。
ロシアは即座に「武力侵略だ」と非難。
一方、中国の動きは妙に鈍かった。

28日夜になってようやく外務省報道官が「強い懸念」を表明し、軍事行動の即時停止を求めた。
イランの主権と領土保全は尊重されるべきだ、と。
言葉だけ見れば、イラン寄りに聞こえる。

でも、よく見てほしい。
中国は「非難」していない。
「武力侵略」とも言っていない。
あくまで「懸念」であり「対話の再開」を求めただけ。

ここに北京の本音が透けて見える。

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トランプ訪中を控えた絶妙なタイミング

実は、トランプ大統領は3月末から4月初旬にかけて訪中を予定している。
米中首脳会談が目前に迫るこの時期、中国としては米国を刺激したくないのが正直なところだろう。

イランとは25年間にわたる戦略的パートナーシップ協定を結んでいる。
友好国であることは間違いない。
だが、ウォール・ストリート・ジャーナルの分析によれば、中国にとってイランは「同盟国」ではなく「資産」なのだという。

つまり、利用価値があるから付き合っている。
それ以上でも、それ以下でもない。

だからこそ、対米関係を損なってまでイランを全力で守る気はない。
中国の反応は「慎重で修辞的」になると専門家は指摘していた。
まさにその通りの展開になっている。

イラン原油の約9割を買い支えてきた中国の苦境

もうひとつ、見落とせない事実がある。
イランからの原油輸出、その約9割を中国が購入していたということ。

国際制裁下でも、中国の民間製油所は大幅な割引を条件にイラン産原油を買い続けてきた。
日量330万バレルというイランの産油量のうち、ほとんどが中国に流れていた計算になる。

これが止まるとどうなるか。

海軍艦船の燃料、火力発電所、プラスチック製品、化学繊維、航空燃料——石油から作られるあらゆるものの供給に影響が出る可能性がある。
格安通販サイトに溢れる中国製プラスチック製品も、その多くはイラン産原油を原料としている。

ホルムズ海峡の情勢も気がかりだ。
すでに通過する船舶の数が7割減少したとの報道もある。
中国にとって、これは単なる外交問題ではなく、経済の根幹に関わるリスク。

この状況が長引けば、中国は代理戦争の「タニマチ」として資金や武器をイランに流すか、あるいはさっさと見切りをつけて次の資源調達先を探すか。
どちらを選ぶのか、注視が必要だと思う。

参考記事で指摘されていた視点も興味深い。
中国のエネルギー供給が打撃を受けることで、間接的に恩恵を受ける国がある。
台湾、日本、韓国、フィリピン、ベトナム——中国と海域で緊張を抱える国々だ。

台湾有事に投入できる艦船の燃料が制限されれば、無駄なデモンストレーションをやる余力は削がれるかもしれない。
ただし、余力がないからこそ短期決戦を仕掛けてくる可能性も否定できない。

米国はベネズエラに続き、今回のイランでも「斬首作戦」の有効性を示した。
独裁者をピンポイントで排除するという戦略。
これを中国共産党がどう受け止めているか。

模倣するのか、それとも自国への適用を恐れて防衛を固めるのか。
いずれにせよ、世界の安全保障環境は確実に変わりつつある。

日本にとって、中東からの原油輸入は9割以上。
中国の動向は、わたしたちの生活にも直結している。
ガソリン価格、電気代、日用品の値段——すべてがこの危機の行方にかかっている。

メディアはイランと米国の対立ばかり報じがちだけれど、裏で蠢く中国の計算を見逃してはいけない。
表向きは「対話を」と言いながら、本当は何を狙っているのか。

しなやかに、したたかに、北京は次の一手を考えている。

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