
文科大臣の不倫報道、正直なところ「またか」と溜息が出た。
3月12日の衆議院予算委員会で松本洋平文部科学大臣が週刊誌報道について陳謝した。
既婚女性との不倫関係があったこと、議員会館の事務所にその女性を招き入れたことが報じられたのである。
松本氏は「皆様方にお詫びを申し上げたい。本当に申し訳ございませんでした」と頭を下げた。
わたしがまず気になったのは、この問題が高市早苗総理にどれだけ迷惑をかけているかだ。
野党は当然高市総理の任命責任を追及してくるだろう。
高市内閣は発足以来、支持率60%から70%台という高水準を維持してきた。
2月の衆院選でも自民党は圧勝し、いま国会運営は安定している。
そんな大事な時期に、閣僚の私生活スキャンダルで足を引っ張るとは何事だろう。
「過去の話」で済ませていいのか
松本氏は予算委で「報道された内容は今現在の話ではなく過去の話」と繰り返した。妻から叱責を受け、家族間では整理がついていると主張。だから職責を果たすと言うのだ。
確かに、プライベートな問題は家族の間で解決すべきことかもしれない。奥様が許したのであれば、第三者がとやかく言う筋合いはない。その理屈は分かる。
しかし、ここで見落としてはならないことがある。
松本氏は文部科学大臣なのだ。子どもたちの教育を司る立場にある。道徳や倫理を教える学校現場を所管する大臣が、議員会館という公的な場所で不適切な関係を持っていた。これは「過去だから」で片付けられる問題ではないと思う。
高市総理は「文部科学行政のスペシャリストとして就任をお願いした。一生懸命、職責を果たしてもらいたい」と続投を後押しした。総理の判断を尊重したい気持ちはある。松本氏が2005年の初当選から7期を重ね、内閣府副大臣や経済産業副大臣を歴任してきた実力者であることも承知している。
だが、国民の目は厳しい。
総理を支えるべき立場の自覚はあるのか
わたしが何より腹立たしいのは、このスキャンダルが高市政権全体に影を落とすことだ。
高市総理は女性初の総理大臣として、経済安全保障や外交で手腕を発揮してきた。支持率が高いのは、国民が政策を評価しているからにほかならない。その政権を閣僚のスキャンダルが揺るがすとしたら、これほど残念なことはない。
松本氏は予算委で「信頼を回復できるよう全力で職責を尽くしたい」と述べた。その言葉に嘘はないだろう。しかし、言葉だけでは信頼は回復しない。
文科行政には喫緊の課題が山積している。教員不足、不登校の増加、大学改革、科学技術立国としての競争力強化。どれも待ったなしの問題ばかりだ。松本氏にはこれらの課題で目に見える成果を出してもらいたい。それが唯一の償いになる。
高市総理が続投を認めたのは、政権運営の安定を優先したからだろう。閣僚を更迭すれば野党に攻撃材料を与え、国会審議が停滞する。予算案の審議が控えるこの時期に、混乱を避けたい判断は理解できる。
だからこそ、松本氏には自覚してほしい。あなたが続投できるのは、高市総理が庇ってくれたからだと。
総理の温情に甘えている場合ではない。
報道によれば、SNSでは「不倫は文科か」といった皮肉も飛び交っているという。国民の怒りは収まっていない。松本氏がこれから何をするかを、多くの人が見ている。
わたしは特定の政党を支持しているわけではない。ただ、日本のために働く政治家を応援したいと思っている。高市総理が掲げる政策には期待している部分も多い。その政権を内側から崩すような真似だけは、誰であってもやめてほしい。
松本氏に求めたいのは、結果で示すこと。陳謝は済んだ。あとは黙々と仕事をして、国民に認められる成果を出すだけだ。それができないなら、自ら身を引くべきである。総理の足を引っ張り続けることだけは絶対に許されない。




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