
あなたの楽天アカウントがきょうも誰かに使われているかもしれない。
そう思うと、背筋がゾクッとする話だ。
警視庁が2025年3月19日に発表した内容によると楽天のアカウントが乗っ取られ
「楽天市場」で勝手に商品を注文される被害相談が昨年7月以降だけでおよそ400件にのぼるという。
たった数百円、数千円の話ではない。
自分のクレジットカードが、自分の知らないところで見知らぬ他人のために使われてしまう。
そんな恐ろしいことがきょうも日本のどこかで起きている。
中国拠点のショップが仕掛けた「転売詐欺」の仕組み
今回の手口は、少し複雑だ。
でも理解すると「よくこんなことを考えるな」とあきれてしまう巧妙なものだった。
まず、何者かが楽天ユーザーのIDとパスワードをフィッシングなどの手口で盗む。
次に乗っ取ったアカウントで楽天市場の商品を注文。
配送先には、別の通販サイト「Qoo10(キューテン)」や「Amazon」「Temu(テム)」で商品を注文した客の住所を指定する。
つまり、こういうことだ。
中国のショップが、Qoo10などに「缶チューハイ2ケース・7414円」として出品する。
客が注文してお金を払う。
ショップは盗んだ楽天アカウントで楽天市場に9840円で同じ商品を注文し、客の住所へ発送させる。
客のもとには本物の商品が届く。
でも、支払いは乗っ取られた被害者のクレジットカードから引き落とされている。
差額の約2400円が、そのまま中国ショップの「利益」になる仕組みだ。
昨年11月、川崎市の30代男性はQoo10で缶チューハイ2ケースを7414円で注文した。
商品は翌月ちゃんと届いた。
でも実際は、秋田県の30代女性のアカウントが乗っ取られ、楽天市場で9840円分が不正購入された上で発送されていたものだった。
被害が発覚したのは、東京都板橋区の30代女性が警視庁に相談したことがきっかけだ。
最初に狙われた板橋区の女性のアカウントで注文が入ったが、楽天側が不正を検知して取引を止めた。
すると犯人は別の乗っ取りアカウント、秋田県の女性のものに切り替えて注文し直した。
まるで、ゲームのように。
なんの躊躇もなく、次々と他人のアカウントを使い捨てにしていく。
わたしたちが今すぐできること、そして問われること
警視庁はいま、購入履歴をこまめにチェックすること、パスワードを使い回さないことなどを呼びかけている。
正直なところ、わたしも楽天はよく使う。
通販なんて、もはや日常の一部だ。
「ポイントが貯まるから楽天カードで」と気軽に使っている人は、日本中に何千万人もいる。
だからこそ、怖い。
この手口は「完全犯罪」に近い巧妙さを持っている。
商品を受け取った客には何も落ち度がない。
乗っ取られた被害者は、身に覚えのないクレジット請求に気づくまで、何も知らないまま過ごす。
中国のショップは、法的にグレーな国際的な隙間に潜んでいる。
Qoo10やAmazon・Temuといったプラットフォーム側の責任問題も、今後議論になるべきだろう。
出品者審査をどこまでやっているのか。
不正取引を検知する仕組みが十分かどうか。
楽天側はある程度、不正を検知する機能を持っていた。
それでも400件もの被害相談が積み上がってしまった現実がある。
プラットフォーム企業への信頼と責任、そこが問われている。
自分のアカウントは自分で守る、というのはもちろん大切なことだ。
でも、フィッシング詐欺の手口はどんどん巧妙になっている。
「自己責任」だけで片付けるのは、あまりに酷というものだろう。
楽天アカウントにログインしたら、注文履歴を一度確認してほしい。
クレジットカードの明細も、ひと目見てほしい。
きょうの5分があなたを守る。




コメント